椎名林檎と私、あるいは夢を持つことの大切さについて

(以下のエッセイははじめて書いた「フライ先生の言いたいこと」です)

椎名林檎:ファイタ

去年、上海の、とある街で散歩しながらホステルで会った女の子と話していた時のこと。その女の子はオーストラリアの東海岸にあるキャンベラ校で勉強しているという、

「帰国後に何か予定はありますか」と私は言った」

「今、日本は楽しくないところになってきているのと思うんだけど、本当に帰りたいの?」と女の子は私に言った」

「そうか」

一九九九年五月、『アジアウィーク』にインタビューされた中学生、佐々木りゅう、(一五歳)はこう言った。「僕の夢はアメリカの大学に行くこと。日本の若者は、今夢がない。僕はそうはなりたくない」

なぜ夢をもつのはものすごく大切なことなのかな。昔からしみじみと考えている。

自己紹介の後で「オーストラリアは好きじゃないの」ということをたびたびたずねられることがあった。私はオーストラリアが好きじゃないのではなく、どんな国でも、長い時間、住んでいるなら、まあ、他の場所へ行きたいという思いを抱くようになる。だからこそパースは自己紹介で悲しくなるほどつまらない街だと私は言った。

まあ、もちろん、パースは大きな空に、透き通った海がある。自然がいっぱいで、どこに行っても田舎というところでさまよっているようだ。しかし、そこに十一年間住んでいた。結果、そこで延々と続くことの方が寒々しく耐えがたいように思われた。佐々木りゅうと同じように母国を逃亡したかった。

ソフトバンクの孫正義社長は4月2011年、東日本大震災での被災者支援のため、個人資産から100億円を寄付すると発表している。

そう言えば、日本の中で最もお金持ちの人がかつて同じような考えをしているのではないかな。「日本のビル・ゲイツ」と呼ばれるソフトバンクの孫正義は、在日韓国人として生まれた。「韓国籍であるということで、子供心に人生楽ではなさそうだと思った」と孫は言う。そこで、まだ高校生の時にアメリカ西海岸に渡った。カリフォルニア大学バークレー校に入学するころには、すでに若き起業家として成功していた。二〇代前半に、シャープにポケット翻訳機を売って百万ドルを稼いだ。「アメリカには世界中から人が集まってくる。人種も国籍も千差万別だ。だれもが自分のやりたいことをやり、多くの人間がものすごい成功を収めている。それを知って気が楽になった。束縛から解放されたようだった」と孫は語っている。八〇年代前半に日本に戻った孫が設立したソフトバンク社は、一〇年で大きく成長し、今や孫は日本の情報産業の第一人者だ。

僕は女の子にそう語ると「だって、アメリカというのはそれほどおもしろくなさそうじゃないの?」と言った。

「ううん、そうかもね。だけどね、どこへ行くかなんて大したことじゃないのさ。どこでもいいよ」

「そうなの」

海外で成功すると日本で英雄となり、自国に戻り本来ならできなかった大きな仕事を成し遂げる。著名なアーティストはたくさん海外に住んでいる。

結果、有能な起業家、ライター、ジャーナリスト、デザイナー、芸術家など、現代文化に火の粉を飛ばすエネルギーをもたらす人たちを引っ張る競争が始まった。

一方、その人たちのうちでも、来なかった人もいる。

オウィディウスの『変身物語』からの絵 

古代ローマの詩人オウィディウス(Publius Ovidius Naso)によるラテン文学の名作である。その後彼は『愛の歌』をギリシア神話を参考に書いたが、あまりに露骨な性的描写が多かったため、実際に読んだアウグストゥス帝が激怒し、紀元8年、黒海沿岸の僻地であるトミス(現在のコンスタンツァ)へ流されそこで没した。

椎名林檎

椎名林檎もそうだったって?そういうようなことをアーティストのwikiページで読んだ。「17」っていうの歌は聞いたことある?「私と放電」っていうアルバムからのだね。で、私は、その歌に夢中になってしまう。林檎は歌詞を英語で書いてたり、英語で歌ったりする。

(以下のビデオリンクで聞けるね。歌詞の翻訳はyoutubeで載っている。アクセスするために、右の下タブをクリックする)。

その歌の歌詞は本質的に個人の自由を探す難しさを嘆いています。

清貧の思想

「清貧」って知っていますか。「清貧」というのは、一八世紀の禅僧、良寛の簡素な暮らしのことである。良寛が茅葺きの小屋で幸福に生きていたことはよく知られており、その何よりの喜びは近所の子供と遊ぶことだった。「清貧」は、日本のすぐれた文学作品の多くを生み出す源泉だった。

渋く生活をしていた人として良寛というのは日本文化である理想を具体的にすると言える。一方、良寛は周りの人にとって他人に見えたとも言えるなんて…。

良寛と子どもたち

つまり、オウィディウスのように、椎名林檎のように、野茂英雄やイチローのように国内の窮屈なシステムから逃げる逃亡者は何年も前からいた。そういう意味で才能がある人たちはいつも旅に出かけている。人々は高校時代の椎名林檎のように人生でしたいことを探せなくて困っている。

個人的な成功を見ていくと、またしても「夢を持つことの大切さ」という思想に戻ってくる。なぜ夢を持つのはものすごく大切なことなのか。昔からしみじみと考えている。それがなければ、何も始まらないだろう。才能がある人の声でさえも。

お知らせ:

生徒会室の前に「フライ先生の目安箱」を置きました。意見か質問があれば是非私に書いてください。私とニャンコ先生が待っていますね。

漫画『夏目友人帳』に登場するニャンコ先生とエビフライ(先生?)

豊里の中学校の7年生が作ったニャンコ先生

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