うらやましい人#1:加藤嘉一

加藤嘉一とは?

うらやましい人というシリーズで、面白い人を紹介したいと思いますので、今日は「中国でもっとも有名な日本人」と知られている加藤嘉一さんを紹介しまう。

以下のインタビューでは(リンクはこちら:http://www.explore.ne.jp/feature/ktyk.php)、加藤さんが外国語の勉強アドバイスをしていただいています。あといろいろな面でも、例えば自分なりの外国語勉強方法を自分で見つけることの大切さとか、なぜ加藤さんにとっては中国語でコミュニケ-しょんの方が日本語より簡単という説明とか、現在の出版予定など。

「へえー、日本人なのに、中国語が日本語より簡単なんて」という人が多いかもしれませんが、僕はそういう気持ちが分かります。歴史上、人が母語を離れ、外国語で生まれ変わることが多い。 たしかに、有名な文学の歴史ではああいう光景が以外によく見かける: ナボコフとか、コンラッドなど。そして現在にも、多和田葉子とか、リービ英雄など。やっぱり、人種と言語が結びつくことだと思う人が多いですが、現実はそんなイメージと違うではないかなー。

中国社会を「観察者」として、中国人の恋愛、愛国心、若者、そして歴史問題まで様々な角度から分析します。「ひとつも 手を抜かない」という加藤らしい姿勢が、優れているライタのひとつの現われではないか、と思っています。著書の中の言葉「時間を浪費しない」にたがわず、一秒一秒を無駄にしていません。またフットワー クの軽さ、周囲への気遣いも見ごとで、これはまさに少年時代から様々な経験を積んだ賜物なのでしょう。

ということで、今日の加藤嘉一さんとの本当にすごいなインタビューをどうぞお読みください。

インタビュー

著作の中で一番のお勧めは?

日本の人に読んでもらいたいのは「从伊豆到北京有多远」と「中国,我误解你了吗?」です。特に「从伊豆到北京有多远」については、中国語の勉強だと思って 読んでほしい。日本人が書いてあるので読みやすいし、読解力をつけるにもいいと思います。僕と同じくらいの中国語レベルになりたいならこの本をしっかり読 んでほしいと思います。

作文にしても、まずはまねすることが大切なんです。僕は日本人なので、日本人的な文章です。一般的に最初から中国人の文章をまねるのは難しいですが、日本人の書いたものならわりと簡単にまねられると思います。一種の教科書として使っていただければと思います。

「以谁为师」は大学卒業の時に、自分への贈り物として書いたものです。日本人としてどのように中国人とつきあうか、という原点はこの言葉にあると思っています。ですから自分の主義主張が一番入っているのはこの本ですね。

-「从伊豆到北京有多远」には家族の写真ものっているが?

写真があれば読む上でのイメージングになり、読解の助けになります。

自分の信条として、いいところも悪いところも同じように伝えていきたいのです。悪いところもみてほしいです。自分はこのように育ったのでこうなった、とわかってほしい。

現在中国でも子育ては問題になっているので、自分の家庭環境や育った環境をすべて書きました。多くの人が僕のことをお坊ちゃん育ちのように言うのです が、実際は違います。本当に普通、あるいはそれ以下の家庭で育った、こんな自分でも今のようになれる、ということを伝えたかったんです。

-今後の出版予定は?

日本語で3冊出版が決まっています。年内にはダイヤモンド社から1冊出る予定です。内側から見る中国、そこから見えてくる日本、また語学 学習についても触れています。それ以外に10社くらいオファーがあるのでもっと増えると思います。トピックスはやはり中国に関する本です。中国ビジネス、 中国人とどう付き合うか、中国の国内問題等々。

中国では4冊の出版が決まっています。英語でも書いている最中です。

-やはり日本語が書きやすい?

書きやすいのは中国語です。中国語の方が自分の性格にあっていると思います。もちろんここは書いてはいけない、という部分もありますが、言葉としては中国語が書きやすいです。日本語は母語だからもちろん簡単ですが、言い回しなど難しい点もあります。

中国語は毎日人の文章を読んだりしながら勉強しつつ質の高い文章を書くように努力しています。

自分の持ち味はネタの多さ、素材の多さだと思っています。卓上理論ではなく、普段動いていることを本にフィードバックするつもりです。

-中国にいる日本人について一言。

日系企業については、中国市場に注目するスタンスを持ち、中国語を学ぶ若者も増えてきていて、この点は素晴らしいと思います。しかし現地 化やローカリゼーションの点では遅れていますね。一緒に戦っていく、という健全なマインドセットがまだで、郷に入っては郷に従えが、なかなかできていな い。日本人独特の中国観にしばられているように思います。

また留学生に関しては、もっと動いていいのではないでしょうか。食堂と寮の往復だけでなく、インターンシップを利用したらいいと思います。またもっとメディアとつきあってもいいと思うし、そういう過程で中国語も上達していきます。